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もし十代の子どもが薬物にはまってしまったら。親ができることって何?

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もし十代の子どもが薬物にはまってしまったら。親ができることって何?

ヘビーなタイトルですが・・

ドイツに住んでいると、色々とティーンを取り巻く環境が、日本の地方都市に住んでいた頃とは違いまして。

 

あ、娘(15歳)の話ではありませんよ。

でもティーンにもなると、私立校だろうが公立校だろうが、地方に住んでいようが都会に住んでいようが、通っている学校や学年に1人や2人はいるはずです。

 

ちょっとヤバい感じの雰囲気の子どもが。もしかして何かやってる・・?みたいな。

 

薬物(ドラッグ)についてのトピックは、昔から少数のドイツ人ママ友との会話で、たまに普通に話題に出てくることがありました。ドイツ人元夫も、わりとオープンにドラッグについての話をする人でした。

なので、ちょっと言葉で表現しにくいのですが、ドイツ人って(と言うと語弊があるけど)事実をオープンに議論できる人種だなと、ある意味スカッとしたものを感じていました。

 

そんな感じで、ティーンの娘も学校の友だちやクラスなどで、そういう話を耳にしたようで、親としてできることって何かな?と最近なんとなくアンテナを張っていました。

 

という日常を送っていると、欲しい情報は向こうからやってくるもので、ひょんなことからとても興味深いインタビュー動画をYouTubeで見つけました。(記事最後に掲載しています)

 

「Leeroyは知りたい!」(チャンネル名を直訳してみた)※ドイツ語

まず最初に、あくまでもB2レベルの私のドイツ語力での解釈であること、ご理解くださいね。

 

さて。

このチャンネルで結構びっくりするのは、毎回センセーショナルなトピックな上に、その実体験者の顔も名前も公表し、本人登場でインタビューしているということ。(もちろん本人同意の上だろうけど)

 

薬物意外のトピックでも、例えば・・

  • 13歳で妊娠した
  • 自分以外の家族全員が交通事故で亡くなった
  • 10年間刑務所生活
  • アルコール中毒
  • トランスジェンダー
  • 女子で190cmってどんな感じ?
  • いじめにあってた etc...

結構ヘビーな内容も多いので、心の弱い方は避けた方がいいかも。

 

ただ、ティーンの子どもを持つ親としては、避けては通れない、いや避けて通るべきではないトピックがいくつかあります。

我が家の場合は、家庭内にパパの存在がない分、ママである私が様々な役目を果たす必要性があるのですが、この「薬物」についても、ティーン時代に話をしておきたいトピックの一つ。

 

このチャンネルの視聴者の年齢層が、ティーンから親世代と幅広いと想定するけど、インタビュアーのLeeroyさんが(幼少の頃からの難病により車いす生活)どの出演者にも敬意を払って話をし、視聴者にとって学びになるようなことを真摯に引き出してくれるところに、すごく好感を持てます。

 

もちろん、最後には解決の糸口になるような情報も必ず載せてくれています。

だから、見ていてすっきりする。

 

14歳で薬物にはまった女性の話。

そうして始まる、14歳で薬物にはまった女性の話。

同じ年頃の娘を持つ私にとっても、ドラッグにはまるティーンが

  • 何がきっかけで始め
  • どのような流れで手に入れ
  • どうはまっていくのか

が、気になるところ。

そして、一番気になるのは「それをどう乗り越えたのか?」

 

ということで、ざっくり回答。

彼女の場合、

  • きっかけは、13-14歳の頃に知り合った人の友だちから。最初はそれが何かよくわからなかった。
  • ディーラーと恋仲になり、様々なドラッグにハマる。
  • ハイになると色々な問題を忘れられ、無限の力がみなぎるようになるけど、すぐに落ち込むから欲しくなる、という悪循環。

(めちゃざっくり・・)

 

それが、17歳まで続くのです。約4年・・(!)。

 

上記のような流れであることは、したことがない人でも想像はできると思うけど、

彼女いわく、「ドラッグ経験がない人(彼女の場合は親)には、中毒者の人のことをすぐには気づかない」と。

 

 

でも「異常だな」というサインは家庭内でも見つけることができるな、と実感。

それはドラッグを買うために、

  • 週に100-150€近くのお金を親の財布から盗む。
  • 兄弟姉妹がいれば、お金を貸してもらえないか、頼む。
  • 不用品を売りさばく。

体調のことで言えば、食欲がない、睡眠が浅い、だるい、ということが日常的になる。

他には、幻覚や幻聴も出てくるようになる。そして「虚無感」。

 

そのうちに、彼女は車を盗もうとしたときに、はたと気づいたそう。

「親に話そう」と。

 

十代の子どもが薬物にはまったら。親ができることとは?

そもそも、彼女のご両親は全く気が付いていませんでした。

彼女が両親に話をしたとき、特にお母さんの方は、彼女のカミングアウトがあまりにもショックで、しばらく外へ行き、その後頭の中を整理するため1週間程時間が必要でした。(そりゃそうだ・・)

ただ、お父さんの方は彼女と一緒に、使っていたドラッグの名前や種類について、論理的に話をしてくれました。

 

叱ることもなく

怒鳴ることもなく

ヒステリックになることもなく

取り乱すこともなく

 

ただ静かに耳を傾け、話をして「彼女自身を受け入れた」そう。

 

そうして、両親はドラッグ中毒者のカウンセラーやセラピストを一緒に探し出し、一緒に乗り越えてくれました。

カウンセラーが両親に課した課題は

  • 何も強制しないでください
  • あれこれ質問しないでください
  • 何かの禁止事項を与えないでください
  • ティーンの子どもはどちらにしても、親の言葉は聞き入れません
  • ただ、子どもが親の助けが必要なときにいつでも親のところへ行けると感じる、親子の関係を維持しましょう。

というもの。

そして、彼女のご両親はそれを見事にやり遂げ、彼女は更生することができました。

 

これ、親にとっても結構ヘビーな課題だと思うんですよね。

本当に、まともな親だったら、それまでの子育てについて自責の念にかられるだろうし、親として絶望的になるんじゃないか、と。

 

そもそも、彼女が薬物にはまってしまったきっかけって、誰にでも起こり得ることかと言えばそうでもなくて

  • 家族全体が抱えている感情の課題とか
  • 幼少期からの育て方とか
  • 普段の両親や周りの友だちの言葉の使い方とか
  • 物事の考え方・捉え方とか
  • 愛情表現とか
  • その他諸々の何年にも渡る日常の小さな積み重ねの環境

などが一気に、多感なティーンの日常にブラックな隙間を与えたのかなとかとも思ったりします。

 

仮に娘や娘の親友たちとか、近しい友人や、ひいては孫とか、ひ孫世代でこういった経験をすることになったら、私だったらどうするだろうかと、考えさせられました。

 

それにしても、「親に話そう」と思えた彼女。

両親にちゃんと愛されて育ったんだな、と感涙しました。

 

そうして見つけた未来の自分の道。

薬物中毒患者の更生施設、というと堅苦しいですが、セラピー共同体みたいな感じでしょうか。

彼女がどこの施設で治療したのかは不明ですが(ボーデン湖あたりと言っていたが)、完全に立ち直った彼女。

 

そして見つけた未来の自分。

今は、将来自分のような人たちを助けるために、ソーシャルワーカーになるための勉強をしているそうです。

 

いやはや、本当に良かった!!

こういう成功事例を知るだけでも、今「八方塞(はっぽうふさがり)」な状況にいる人たちの希望になりますよね。

感情的な弱さも影響して薬物中毒になってしまっても、必ずどこかに助けてくれる人っているものです。

それが親ではなくても、祖父母だったり、親戚だったり、先生だったり、昔お世話になった人だったり・・。

 

いや、そもそも手を出さないのが、一番ですが。

 

最後に。

いかがでしたでしょうか。

結構ヘビーなトピックですが、日本と違ってドイツは欧州各国に囲まれている国。

 

薬物についても、ドイツと法律が全く違う国々が隣接している上に流通しやすい立地から、ティーンのお子さんがいらっしゃる方は特に、やはり知っておいたほうが良いトピックかなと思いました。

 

個人的には、この十代最後の5年が子育ての総仕上げとなる山場だと思っております。私にとっての子育ては、まさに20年スパンのロングプロジェクトです。

 

(ちなみに、ドイツの学校システムは基本的に3種類あって学校卒業が早い場合もあり、20年と思わない方はもしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、個人的にはティーンはまだ大人の目が必要な年代だと思っています。)

 

現在娘は15歳ですが、すでに今までの15年間に培ってきた子育ての結果が出てくる頃なのかもなと、良くも悪くも日々思いあたる節があります。

 

ご紹介したYouTubeチャンネルは、ドイツ語のチャンネルなので、私の大したことないドイツ語の勉強がてら、ゆっくりスピードでドイツ語字幕表示にしたりして、聞きました。ドイツ語解釈が間違っているところもあるかもしれません。その時はコメントくださいね。勉強になりますので。

 

どなたかの参考になれば幸いです。

(sunny プロフィール)

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