
※2023.07.24の音声配信要約記事です。
今回は、「10年以上のドイツ生活で変化した6つのこと」についてお話します。
先日、ドイツ生活の長い友人と電話で話していると、こんなテーマが出てきて「面白いな」と思ったので、まとめてお話ししてみることにしました。
【目次】
1. ちょっとやそっとの問題では動じなくなった
これは多くの方に共感してもらえるかもしれません。
例えば、
- 電車が時間通りに来ない
- 市役所の窓口の対応が冷たい
- 病院や電気屋さんの予約が突然変更される
といったことは日常茶飯事。でも、こうした小さなトラブルに動じなくなりました。
むしろ、「電車の遅延や予約変更はあるもの」と前提にして予定を組むようになりましたし、役所の人が冷たくても「まあ、そういうもの」と割り切り、自分から笑顔で接するようになりました。
2. 問題解決能力が飛躍的に向上した
1つ目の話とつながるのですが、日本では当たり前のことがドイツでは当たり前でないことを何度も経験していくうちに、
「起こったことにモヤモヤするのは無駄!」と気づくようになりました。
例えば、去年の10月の配信でも話しましたが、引越し業者が2日前にドタキャンしたことがありました。
当時、アパートの引き渡し準備で壁塗りを終えたばかりで、家具やダンボールの搬送は業者に丸投げするつもりでした。でも、ドタキャンされてしまったため、急遽トラックや手伝ってくれる人を探すことに。
もちろん大変でしたが、困ったときに「助けてほしい」と周囲に伝える力が身についたおかげで、何とか乗り切ることができました。
そうして、自分の成長に繋がるのですね。
3. 自分の意見をきちんと伝える力がついた
日本にいた頃から、自分の意見や信念は持っていましたが、「場の空気を読んで言葉を飲み込む」こともありました。
でも、ドイツでは「言わなければ一生伝わらない」ということを学びました。
例えば、ホームステイ先で毛布が薄くて寒くて眠れないなら、ホストマザーに伝えないと改善されません。
仕事でも、「私はこう考えているけど、あなたはどう思う?」と積極的に話すことが、誤解を防ぎ、円滑な関係を築く鍵になると実感しました。
特に、子育てでは「友達同士のトラブル」に関して、相手のママと話し合う機会があり、「どう解決していく?」と前向きな議論ができた経験があります。
自分の気持ちを言葉にしないと、関係が悪化することもあるので、必要な場面ではきちんと伝える習慣がつきました。
4. ドイツ語の壁があっても、わからないことは積極的に質問できるようになった
わからないことを放置すると、結局自分が困るだけ。なので「質問する力」がつきました。
特にシングルマザーとして、「不明点をクリアにしないと自分が不利になる」と痛感していたので、
- Google翻訳を駆使する
- メール・電話・対面で積極的に質問する
といった習慣が定着しました。
5. 自分のアイデンティティをより強く意識するようになった
日本では「自分は日本人の一人」という意識しかありませんでしたが、
ドイツでは「日本人」「移民」「シングルマザー」「自営業者」「女性」など、さまざまなアイデンティティを持っていると実感するようになりました。
例えば、
- 「日本人ってどのくらいの頻度で寿司を食べるの?」と聞かれたとき、日本人であることを強く意識します。
- 「夏休みは順番制だから人手不足で大変だよね」と話すとき、お互い移住者同士での共感が生まれます。
こうした経験を通して、自分の背景や価値観をより深く理解するようになりました。
6. 日本とドイツの「良い点・悪い点」を冷静に比較できるようになった
10年以上住んで、ようやく見えてきたことがあります。
- 日本の良い点:多彩で奥深い文化が魅力的。
- 日本の悪い点:社会のルールやしがらみが強い。(同調圧力)
- ドイツの良い点:人権が守られ、働きやすい環境。(個人主義)
- ドイツの悪い点:法律が細かく、不便に感じることも多い。
国境を超えれば、まったく異なる文化や価値観に触れられるので、旅行も楽しくなりました。
まとめ
1つ1つ深掘りすれば、もっとたくさん話せますが、今回は簡単にまとめました。
海外暮らしが長くなると、自分が成長せざるを得ない場面が増えますよね。
ドイツに住んでいる方、または海外生活が長い方、皆さんはどんな変化を感じていますか?
詳しくは是非ラジオの方をお聞きくださいね。
最後にお知らせです。
先週もお伝えしましたが、8月は夏休みのため配信をお休みします。
9月に再開する予定なので、楽しみにしていただけたら嬉しいです。
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