
※2023.06.04の音声配信要約記事です。
こんにちは、Sunnyです。
今回は、先日お伝えした「Waldorfschule(シュタイナー学校)のPraktikum(職業体験)」について、現地で4人の子どもを育てる松本さんへのインタビュー配信になります。
松本さんは、娘が通っていたWaldorfschuleで唯一出会えた日本人のパパ友です。
ドイツ人の奥様もWaldorfschuleの卒業生で、お子さん全員が同じ学校に通っています。私は当時右も左もわからない状態だったので、ご夫婦には本当にたくさん助けられました。
Praktikum(プラクティクム)って何?9年生は4週間も職業体験!?
シュタイナー学校に限らず、ドイツのどの学校でも中学生頃の年齢になると(7年生、8年生、9年生と各種学校によって異なります)、職業体験をする時期がやってきます。
大体1週間程度になりますが、我が家の経験ではモンテッソーリ学校では4年生からありました。期間は1-2週間。過去に通ったシュタイナー学校では5年生まで通いましたが、小学校時代は職業体験はありませんでした。
シュタイナー学校は、9年生で4週間の「農場実習(Landwirtschaftspraktikum)」があります。基本的には親元を離れて、住み込みで働きます。今回は9年生のお子さんが経験した農場実習についてのインタビューになります。
9年生というと15歳。その年齢で、知らない土地・知らない人と共に生活しながら働く…これは親にとっても子どもにとっても、ご家庭によってはなかなかの試練なのではないでしょうか。
初めての農場実習。15歳の涙と自立は”生きる力”に。
農場での生活リズムは朝5時起き、牛の世話、搾乳、掃除など…大人顔負けの労働が待っています。でも、ただ働くだけではなく、自分の体を使って自然と向き合うことで、思春期の「自分と世界の距離」に一歩踏み込める体験なのだそう。
松本さんのお子さんは最初の2週間、毎日泣いていたそう。でも農場の人たちが本当に温かく迎えてくれたおかげで、最後には大きな達成感を持って帰ってきました。「もう行きたくない」と言いながらも、「行ってよかった」と言える経験になったそう。
実習には報酬はありませんが、その代わり得られるのは「自分の生活を自分で回す」という自立の力。
料理・掃除・早起き…普段親がしていることをすべて一人でやるという経験が、子どもたちの内側にじんわりと残っていきます。
松本さんは「親の試練でもある」と話してくれました。4週間もの間、連絡もままならない環境に子どもを送り出すのは、本当に心配。でも、それを乗り越えたあとの成長ぶりに、感動したそうです。
シュタイナー学校の職業体験の種類(9年生・10年生・11年生)
さて、この職業体験(Praktikum)。シュタイナー学校では、9年生から始まり、10年生、11年生と続き、年齢に応じて以下のように内容が変わります。驚くことに、どれも約4週間の本格的な実習になります。通いか住み込みかは受け入れ先や本人の希望によって選べるそうです。我が家の娘の友達から聞く話によると、農場実習は家から通いの子もいたし、友達と2人で住み込みで行う場合もあったようです。農場の受け入れ先は基本的に学校提携先があるようですが、10年生からは自分たちで探す場合もあるようです。
◯ 9年生:農場実習(Landwirtschaftspraktikum)
→住み込み可能な各種酪農農場が多いです。他の州へ行く場合もあります。シュタイナー教育の理念(Demeter等のバイオダイナミック農法)に合った長年の実績と信頼のある推薦農場リストから選択するようです。自分たちで探すことも可能です。
◯ 10年生:職人(手仕事)実習(Handwerkpraktikum)
→花屋、陶芸家、演劇舞台の裏方、靴職人など、子供の興味関心のある分野で選択可能です。
◯ 11年生:福祉実習(Sozialarbeitspraktikum)
→老人ホーム、病院、障がい者支援施設(例:Canphill)、保育園や幼稚園、社会的に支援が必要な人々が暮らす共同体など、人と深く関わる仕事です。
「どんな体験だった?」続きは音声で!
4週間の農場体験ってどんな感じ?
泣きながらもやり遂げたエピソード、住み込み生活のリアル、子どもたちの変化…。
音声インタビューでは、松本さんがリアルな声で語ってくれています
ぜひ、移動中や家事の合間にでも聞いてみてくださいね。
最近のコメント