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ドイツの打上花火を家庭教育に

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ドイツの打上花火を家庭教育に

ドイツの1月1日は、12月31日から1月1日に日付が変わる前後から、そこかしこで市販の、それでいて本格的な打ち上げ花火が上がります。

20年ほど前に、子どもが赤ちゃんだった頃、滞在先のファミリーのドイツ人の息子君が花火狂いで、毎年この時期になると花火を大量に数百ユーロ分買い込み、ひたすら火をつけては家の前で友人と花火を打ち上げていたことを思い出します。彼、元気にしているかな。

ミュンヘンの街中ですと、打ち上げ花火が禁止になった区域もありますが、例えばオリンピアパーク(1972年のミュンヘンオリンピックの会場)で花火がみられる穴場があったりします。

2度目のドイツ移住をした頃、年末年始にデュッセルドルフに友人家族と滞在したことがありました。

デュッセルドルフはドイツ最大の日本人コミュニティがあり、「恵光寺」という日本庭園に囲まれたお寺もあります。そのお寺で寒い中順番を待つ列に並んで、除夜の金を鳴らし終わった頃でした。

寒かったし子どももまだ9歳とかだったので、ホテルに帰ろうとしたのですが、恵光寺のある界隈で一斉に打ち上げ花火が上がった頃で、まさに戦火の中を逃げ回るような気分で、子どもに随分と怖い思いをさせてしまったことがありました。

すぐにタクシーを捕まえて、その後はホテルに向かう橋の上から、打ち上げ花火を見て安心したのを思い出します。

しかし、ドイツではこの打ち上げ花火の議論は毎年加熱していて、環境保護や動物保護の観点から、打ち上げ花火そのものを禁止するようにと声が上がっているのも事実です。

新年の打ち上げ花火

反対意見はあれど、年末になるとしたくなる打ち上げ花火

まぁでも一般的に、子どもは(大人も?)周りがしていれば自分もしたくなりますよね。

ドイツでしか経験できなことなら尚更ですよね。環境破壊になることも踏まえて、子どもと一緒に調べて、打ち上げ花火をするならきちんと片付けることまで含めて、子どもに教える良いきっかけになるんじゃないかな。厳格なドイツ家庭には猛反対されそうですが。

若い頃は、初めての子育てで神経質になっていた時期もあったので、猛反対する人の気持ちがわかります。

自分が良しと思わないことは、受け入れられないものですよね。

でも子育てを一通り経験してきて分かったのは、世界にはたくさんの価値観や考え方があって、その中で人それぞれの幸せがある。

子どもの育て方も人それぞれだし、ほとんどの親は親なりに愛情をかけて子どもを育てていますよね。

毎日働きまくって忙しくしているパパやママが、一年に一度きりの楽しみにしている打ち上げ花火かもしれません。

環境破壊や動物保護のことまで視点を広げる余裕なんて、恐らくないですよね。

打ち上げ花火をすることで、家庭が幸せで満たされ、家族の中でいつまでも心の中に良き思い出として残るのであれば、その子どもは幸せですよね。

何事もバランスだと思うのです。

打ち上げ花火は、確かに環境破壊につながるし、動物保護の観点からもひどいものです。

でも、それに対して反対を述べるだけだと両者の溝は埋まらない。

打ち上げ花火だって、大事な家庭教育になる(おすすめ動画)

毎年打ち上げ花火をしている子どもには、小さい頃から花火が環境や動物に与える影響について、親が一緒に調べて考えることをして初めて、子どもが将来どうしたいかを考えられるんじゃないかな、なんて思います。

例えば、彼の動画はバランスの取れた意見を述べているので好感度大です。

Feuerwerk wegen Tierwohl verbieten?

花火をプライベートで購入可能にするのではなく、街が管理して環境破壊にならない場所で行うというアイディアは日本の花火大会と似ていますね。

ドイツ語がわからない方は、ChatGPTで動画のURLを貼って、日本語で内容を簡潔にまとめてもらいましょう。10秒以下で完了します。

そんな時間もない方のために、以下が上記動画の概要をChatGPTがまとめてくれたものです。

  1. 大気汚染: 花火の煙や化学物質が空気を汚染し、健康や環境に悪影響を及ぼす。
  2. 動物への影響: 花火の音や光が動物にとって強いストレスになり、逃走やパニックを引き起こすことがある。
  3. ゴミの問題: 打ち上げ花火が終わった後、破片や残骸が自然環境に残り、分解されにくいゴミとなる。
  4. 代替案の提案: 環境に優しいLEDライトやドローンショーを使用することで、同様の楽しさを得られる。

この動画は、花火の持つ問題点をわかりやすく伝えつつ、より持続可能な選択肢を提案しています。

ChatGPT だと、こうして必要な情報をさくっとまとめてくれるので、子どもに教える際の話の組み立てにも役立ちます。もちろん高学年になれば、もう少し詳しい内容を調べる必要がありますが、小さい子どもたちと話をするときに、「こんなこともあるんだよ、どう思う?どうすればいいかな?」と問いかけにも使えますよね。

未来の希望を作る子どもたち

パパやママ、家族や友人との楽しい良き思い出を持った子どもたちが大人になった時、プロコン両方の観点を持った子どもは、どうしたらこの風習を環境破壊をせずに、社会的にポジティブな方向へと変換させられるか、一生懸命頭を使うと思います。そうして、社会ムーブベントが起これば、今の反対派の人たちも納得できる道が見つかるんじゃないかな。

今の若い世代の人たちは、驚くほど真剣に自分たちの未来の危機を案じています。

環境破壊にしても、地球温暖化にしても、どうしたら改善できるのか、真剣に考えて行動を起こしている人たちも多く存在します。

そういった若い世代を生み出すのは、子育てを通して大きく貢献できることだと思っています。

子育てや仕事に明け暮れ疲れ果てているママさん、パパさん、今日もお疲れ様です。

あんまり構ってあげられてないなと思っていても大丈夫。(過去の私)

きっと子どもは未来の希望になりますから。

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