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ドイツのシュタイナー学校入学式レポ。日本の入学式との類似点と相違点とは?

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ドイツのシュタイナー学校入学式レポ。日本の入学式との類似点と相違点とは?

2012年にドイツ移住した年、当時7歳だった娘は

ドイツ発祥のFreie Waldorfschuleへ入学しました。

日本では「シュタイナー学校」と呼ばれています。

当時住んでいた州は、バーデン・ヴュルッテンブルグ(BW)州だったので

学校始まりは9月。

娘は日本の小学校生活を経験しており、私は日本の入学式に参列もしていますので

順にドイツのシュタイナー学校と、日本の公立小学校の類似点と相違点を解説したいと思います。

Waldorfschule(シュタイナー学校)の入学式レポ。(服装編)

娘の通ったシュタイナー学校は、全学年2クラスの12-13年制。

(13年制は大学入学資格受験”Abitur”組)

1学年に2クラス(a&b組)、1クラス30名強の生徒が入学するので

午前の部と午後の部の2つに分けて行われました。

まずは、新入生は保護者(親)と一緒に教室に入ります。

机の上には、美しい文字で子どもの名前が書かれたカードが置いてあり

自分の座る席を見つけることができました。

その後、親だけ大ホールへ先に行き式開始まで待機します。

(アットホームな教室)

結構驚いたのは、日本の小学校入学式では親が正装のお着物着用の方もいたり

子どもも親もスーツやワンピースを着たりとしていましたが、

ドイツのシュタイナー学校の入学式では、他の方はママもパパも、

カジュアルな服装(ニットにジーパンとか)が多かったです。

ドイツ南部の女性の正装である「ディアンドル」*を着用していた母子は1人か2人いたものの

クラスの3分の1くらいの子どもたちが、ちょっとオシャレなワンピースや

ズボンにジャケットという感じ。

普段と変わらないトレーナーにズボン、という子も多くいました。

ドイツ南部の女性の正装である「ディアンドル」*

sunny
ちなみに私は自分で着付けができるのでお着物で行ったら、もろ浮きました。笑 でも、「ジャパンLOVE♡」なファミリーや、純粋に「着物がステキ♡」と、たくさんのママさんたちに話かけてもらえ、元夫と列席したのと新しい環境で、半端ないアウェイ感と居心地の悪さがありましたが、大分軽減しましたよ。

Waldorfschule(シュタイナー学校)の入学式レポ。(入学式編)

クラスに新入学生の子どもたちが揃ったら、

親たちは学校内の大ホール(Großsaal)へと行きます。(冒頭画像)

600人くらいは入ることのできる会場だったと思いますが

シュタイナー建築らしい四角張っていない建築様式と

保護者たちの熱気とで、しばし圧倒されたのを覚えています。

ということで、8年前の記憶を辿りつつ、以下簡潔な式の流れです。

①時間になると、先生の代表がマイクなしで数分間の挨拶。

②担任の先生と子どもたちが入場。(150人程の保護者が集まる会場に、子どもたち30人強が入場)

※音楽の先生の生演奏ピアノが流れていたと思う。(うろ覚え。なんせ8年前・・)

※ちなみにシュタイナー学校では、マイクやスピーカーやCD等のデジタル製品は使いません。

③担任の先生の挨拶

④①で挨拶した先生が生徒の名前を呼ぶと、生徒は9年生のヘルプパートナーの生徒と一緒に壇上に上がる。

⑤壇上で担任の先生から一輪の大きなひまわりを受け取る。

⑥壇上で9年生のヘルプパートナーと一緒に並び、次の生徒が来るまで待つ。

⑦全員が壇上に揃ったら、再度①の先生がお祝いの言葉を述べて席に戻る。

⑧会場全員が起立し、入学式の定番らしき歌を合唱。(国歌ではなかった)

※合唱前に音楽の先生が壇上のグランドピアノで生演奏をしながら、同時に会場を3つのグループに分けて輪唱の練習。笑

⑨式終了後、外にある小さな校庭で全員の記念撮影。

※ちなみにドイツの小学校入学式に必ず必要なSchultüteは、シュタイナー学校では学校敷地内で渡すことは禁止になっていた。

⑩終了。

※親が思い思いにクラスメイトの他の両親と立ち話をしたり、担任の先生に個人的に挨拶をしたりとざっと30分くらいは残る。

Waldorfschule(シュタイナー学校)の入学式レポ。(まとめ)

日本の公立小学校入学式では、教室に戻って教科書やノートや筆記用具などをもらったりしますが、シュタイナー学校では、そもそも「教科書なし」「成績表なし」の独特な教育方法なので、何もありません。筆記用具は学校推奨のものをもらえるので、用意するのは筆記用具入れだけ。

日本の小学校と式の流れはあまり変わりませんが、相違点を言えば、大ホールでの生ピアノ演奏での全員の合唱です。

それは、会場にいる全員が心から子どもたちの入学をお祝いする気持ちが一つになったようで、純粋に心打たれたのを覚えています。

余談ですが、大ホールでもマイクなしで先生の声が200人近くの聴衆に聞こえるのは、そのように設計して作られているからだそう。その後の学校生活で、何度も大ホールでの演劇やコンサートを鑑賞しましたが、毎回驚かされました。

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