ドイツの小学校へ入学する際に、日本にはないものとして
「Schultüte(シュールテューテ)」があります。
別名「Zuckertüte(ツッカーテューテ)」とも呼ばれるようです。
直訳すると「学校袋」または「砂糖袋」。
円錐形のコーン型の形をしています。
元々は、1810年頃ドイツの中心部あたり「チューリンゲン」や、
チェコに隣接した「ザクセン」の地域が発祥でドイツ全土に広がったそうです。
【目次】
ドイツのSchultüte(シュールテューテ)って一体何?
元々は、新しい環境への子どもたちの緊張緩和や
祖父母からの新入学のお祝いのために用意されたものだそうです。
かつては、中にチョコレートなどの甘いお菓子を入れていたそうですが、
今は新しい学用品が占める割合が高いようです。
両親や祖父母は、入学式の前までにこのコーン型のSchultüteを用意して
入学式当日に、子どもに渡す風習があります。
ドイツ全土に広がる前は、入学式の前までに学校が各家庭からSchultüteを集めて
学校敷地内の木に、それぞれのSchultüteをぶら下げていました。
木の果実(Schultüte)が実って、子どもたちがそれを採るのに充分成長したら
学校へ行くにふさわしい、という概念からだそうです。
Schultüte(シュールテューテ)我が家の場合。
ドイツに移住して3か月半くらいで、入学式があったのですが
日本にはない風習なので、私はこのSchultüteの存在を知りませんでした。
たまたま入学適正検査のタイミングが一緒だった
海外からドイツへ引越してきたドイツ人ファミリーのママさんと
仲良くなり、彼女から聞いて急いで情報収集したのを覚えています。
彼女は手作りすると言うので、手作りするものだと思って
材料を買いに文房具屋さんへ行ったら、
すでに作られた既製品がたくさんありました。
でも、デザインがどれもピンとこなくて(可愛くないとも言える)
結局手作りしました。
(入学式の後で娘に手渡し)
※シュタイナー学校では学校内での手渡しは禁止されていました。
Schultüte(シュールテューテ)手作りで必要な材料は?
書くまでもないかもしれませんが、
私がSchultüteを手作りした際に購入したものを書いておきます。
どれも、Müller(ドラッグストアだけど文房具も豊富に売っている)か
その辺の文房具店に売っています。(村にはない←経験済み)
- 大き目の厚紙一枚(円錐になるくらいの柔らかさと、重さに耐える厚さがあると良い)
- 気に入った柄のラッピングペーパー
- 厚めのフェルト生地(模様用)
- 薄目のフェルト生地(蓋部分用)
- ラッピング用のリボン(蓋をしばる用)
- ハサミ・のり・ホッチキスなどの必要文房具
地域や幼稚園・保育園によっては、
卒園児たちが自分でSchultüteを作ることもあるそうです。
私たち親子は、娘好みのデザインを聞いたりして
2人で一緒に作りました。(娘はもっぱら3の模様型を描いていましたが)
結構すぐに作れます。
Schultüte(シュールテューテ)の中身は何を入れる?
Schultüteの中に何を入れるか、悩みますよね。
甘いお菓子ばかり入れたって、虫歯や生活習慣が気になるし
だからと言って、その辺の文房具店で学校で使いそうなモノを買ったところで
シュタイナー学校だと、プラスチック製品や数年はまだ使わない文房具があったりするのです。
そこで、全員がシュタイナー学校卒業の5人の子どもを持つ
ドイツ人元義母(娘の祖母)にアイディアを聞きました。
それが以下の通りです。
- 色鉛筆や鉛筆は不要
- ペンも不要
- 自然素材が好ましい

ということで、温かい元義母のアドバイスに従い
悩んだものの、適当にMüllerで揃えました。
※Müller(ドラッグストア兼文房具も売っている)
(娘のSchultüte。見づらくて失礼)
- ブレッツェル型のスナック菓子
- ルービックキューブ
- キティちゃんのポケットティッシュ各種
- (なぜかいくつもある)セロハンテープ
- スティックのり
- グミ
- ハンドクリーム
- トランプカード
- ばんそうこう
- 毛糸の玉(コットン製)
- くまちゃんのミニ人形
- ママお手製のハート型お守り
- 日本から持ってきたキャラクター鉛筆1本(なんとなく)
- (なぜか)ホッチキス
- マグネットタイプの本のしおり
- その他わからない小物(なんせ8年前・・)
いやいや・・・
「入れすぎじゃないか?!」
と、今更思いますが。笑
(クリスマスカレンダーを彷彿とさせる・・)
初めてのSchultüte、張り切って大きすぎたせいか誤算です。
Schultüte(シュールテューテ)のまとめ
いかがでしたでしょうか。
初めてのお子さんがドイツの小学校へ入学する時、
親子でワクワクドキドキしますよね。
今回は、小学校入学時にかかせないアイテムSchultüteのお話でしたが
親子で新しい学校の楽しい準備の参考になれば嬉しいです。
もう8年も前のことなので、再度調べていたら
実はドイツだけじゃなくて
ドイツの国境に近いチェコ共和国の一部やポーランドの一部、
オーストリアやドイツ語圏のスイスとベルギーでも
このSchultüte(シュールテューテ)が存在するようです。
各国のSchultüteデザインも面白そうですね。
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