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#62 🇩🇪🇯🇵独日mix生まれのアイデンティティについて(Podcast要約記事)

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#62 🇩🇪🇯🇵独日mix生まれのアイデンティティについて(Podcast要約記事)

※2023.10.01の音声配信要約記事です。

冒頭から突然ですが、ラジオチャンネル名「Sunny's Garden」についての小話です。このラジオは、私の家のテラスから庭を眺めながら、リラックスしてお話しできるような空間をイメージしてつけました。今日は天気が良いので、外で収録しています。鳥のさえずりが聞こえる回は、実は自宅のテラスからか、屋外での収録です。

さて、今回のテーマは「日本に住む外国籍の方々のアイデンティティクライシス」についてです。最近、このテーマに深くハマり、YouTubeで関連動画をたくさん見ていました。その中で感じたこと、そして私自身の経験を交えながらお話したいと思います。

日本における外国籍の方々のアイデンティティクライシス

私は10年以上ドイツに住んでいるので、日本の外国人コミュニティの変化について詳しくはわかりませんが、YouTubeを見ていると「日本生まれ日本育ちの外国籍の方」が思った以上に多いことに気づきました。そういった方々が自身のアイデンティティについて語る動画を見て、とても興味深く感じました。

というのも、私の娘はドイツ人と日本人のミックスであり、幼い頃に日本で育った経験があります。彼女はドイツで生まれましたが、2歳の時に日本に移り、7歳まで日本で暮らしていました。その頃から私は、娘がティーンになった時にアイデンティティクライシスを感じるのではないかと考え、親として何ができるのかを模索していました。

当時、私は娘が3歳の頃から将来について真剣に考え始めました。特に、小学校に入学する6歳の時に、「このまま日本の小学校に通い続けたら、ドイツ語や英語に触れる機会がほぼなくなってしまうかもしれない」という懸念がありました。日本の地方に住んでいたため、外国人と接する機会もほとんどなく、中学校のALT(外国語指導助手)の先生くらいしか外国の文化に触れる場がなかったのです。

そのため、「将来的にインターナショナルな環境で育てた方がいいかもしれない」という漠然とした考えを持っていました。しかし、その頃はまだドイツに戻る選択肢はなく、ただ「いつかはそういう環境に身を置かせたい」という思いがありました。

娘のアイデンティティと私の選択

結果的に、娘は小学校の低学年まで日本で過ごし、その後ドイツに戻りました。当時、日本の小学校に通っていた彼女は、完全に「日本人の子ども」として育っていました。家庭内でも日本語が主言語で、ドイツ語も英語もほぼ使わない状態でした。

しかし、ドイツに戻ったことで状況は大きく変わりました。現在、家庭内では引き続き日本語を使っていますが、娘との会話にはドイツ語や英語が混じることが増え、私が意味を調べることもあります。こうした言語の混在は、バイリンガル家庭ではよくあることかもしれません。

また、移住して10年経過した今、娘のマインドは完全に「ドイツ人」になっています。彼女にとって日本は「ママが生まれ育った国」であり、「遊びに行く場所」という認識です。この変化を見て、もし私が今後、長く住んだドイツを離れ日本に住むことになったら、逆に私自身がアイデンティティクライシスを感じるのではないかと考えることもあります。

日本とドイツの違い

話は戻りますが、最近ハマっていた動画の中でとても興味深いのは、日本では見た目が外国人だと、日本語を話しても驚かれることが多いという点です。例えば、YouTubeで人気のある日本生まれ日本育ちの外国籍の方々(イギリス国籍のジョシュアさん、アメリカ国籍のティファニーさんなど)は、日本語が第一言語なのに、見た目だけで「外国人扱い」されることがあると言います。

一方で、ドイツでは移民が多く、見た目が異なることが当たり前のため、「ドイツ語を話しているだけで驚かれる」という経験はほぼありません。小さな子どもがアジア人を珍しがることはあっても、社会全体としては多様性が受け入れられています。

アイデンティティの確立とは

私の娘の場合、ドイツでの生活が長いため、自分をドイツ人だと認識しています。彼女にとって、日本は「ルーツの一部」ではあるものの、アイデンティティの中核ではありません。このことを考えると、「どこで育ち、どの文化に馴染むか」がアイデンティティ形成において非常に重要なのだと感じます。

逆に、日本生まれ日本育ちの外国籍の方々は、見た目と内面のギャップによってアイデンティティクライシスを経験することが多いようです。その点、ドイツは「多様性が当たり前」という環境が整っているため、アイデンティティの確立がしやすいのかもしれません。

まとめ

今回の話を通じて、「アイデンティティとは何か?」を改めて考えました。特に、異なる文化の狭間で育つ子どもたちにとって、アイデンティティの確立は大きな課題です。私自身も、娘の成長とともに、この問題について考え続ける必要があると感じています。

皆さんの周りにも、同じような経験をされた方がいらっしゃるかもしれません。ぜひ、コメントやメッセージで意見をお聞かせいただけると嬉しいです。

詳しくは是非ラジオの方をお聞きくださいね。

日本生まれ日本育ちのティファニーさんと幸子さんの対談  ↓

日本生まれ日本育ちのジョシュアさん↓

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