
※2023.10.22の音声配信要約記事です。
今回の配信では、最近ニュースを見ていて気になった記事についてお話ししたいと思います。
テーマは「小学生のスマートウォッチ利用」についてです。私の娘が小さい頃は、スマートウォッチを使っている子はほとんどいなかったと思いますが、最近では街を歩いていても、小さな子どもがスマートウォッチをつけているのを見かけることが増えたので、タイムリーな話題だと思い、シェアしたいと思います。
Saarland州の状況
今回、私が目にした記事は「Warum Smartwatches für Grundschulkinder nicht immer eine gute Idee sind(スマートウォッチが小学生にとって必ずしも良いアイデアではない理由)」というオンライン記事です。Saarland州(ラジオ内での発音が若干違うかも😅)では小学校3年生以降の半数がスマートウォッチをつけて授業を受けているそうです。
特に小さなお子さんを持つ親にとっては、子どもがどこにいるのかを知るためにGPS機能を利用したいという気持ちはよく理解できます。さらに、通話やメッセージ送信ができる機種もあり、親子間の連絡手段として活用されているようです。
スマートウォッチの学校での扱い
ただし、スマートウォッチの利用には問題もあります。2017年の調査では、授業中に保護者がスマートウォッチを通じて先生の授業を盗聴していた事例が発覚しました。そのため、ドイツでは2017年以降、盗聴機能がついたスマートウォッチの使用が禁止されています。
現在も、マイク機能がついているスマートウォッチは販売されていますが、学校によっては禁止されている場合もあるため、購入時には注意が必要です。ただし、ザールラント州では「学校内でのスマートウォッチの使用を一律に禁止することはできない」とされており、他の州の対応についてはまだ不明です。
教師や専門家の意見
教師協会では、「スマートウォッチをつけることで、授業中の子どもたちの集中力が低下する」と懸念する声も多く寄せられています。一方で、GPS機能があることで安心できるという意見もあります。
しかし、子どもが学校でちょっとしたトラブルに巻き込まれた際に、すぐに親に電話をかけることで、子どもたちが自分自身で問題を解決する機会を奪ってしまうのではないか、という議論もあります。学校は、社会性を学ぶ場でもあるため、親が過保護になりすぎることへの懸念も指摘されています。
GPS機能の活用とプライバシーの問題
私自身、娘が15〜16歳のときに参加した保護者交流会(Elternstammtisch)で、ある親が「子どもの居場所を常にGPSで確認している」と話していたのを覚えています。そのとき、私は「それって子供のプライバシーの侵害にならないのかな?」と疑問に思いました。
しかし、その親御さんは、子どもの友達の親が交通事故に遭ったとき、すぐに娘さんの居場所を特定し、対応できたと話していました。こうしたケースを考えると、一概にGPSの使用が悪いとは言えず、家庭の方針や子どもの性格によるのではないかと思いました。
スマートウォッチと電磁波の影響
もうひとつ気になったのは、スマートウォッチが発する電磁波についてです。調べたところ、通常使用時はそこまで強い電磁波は出ていないようですが、アプリのダウンロードやデータ通信中は電磁波の量が増加するそうです。
また、スマートフォンやスマートウォッチを充電しているときには、特に電磁波が強くなるため、寝室に置かないほうが良いとされています。もし、お子さんの集中力が続かない、眠りが浅いと感じる場合は、寝室から電子機器を遠ざけるのも一つの方法かもしれません。
まとめ
今回のテーマは、小学生のスマートウォッチ利用についてでした。便利な一方で、プライバシーや社会性の学び、電磁波の影響など、考慮すべき点も多くあります。
時代はどんどん変わっていきますね。今後も、子どもとテクノロジーの関係について、考えていきたいと思います。
詳しくは是非ラジオの方をお聞きくださいね。
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