タイトル通り、お問い合わせをいただきました。ありがとうございます。
メール返信をすると記事並みのボリュームになりますので、時短と他のご興味のある方のためにも、ざっくりと記事にして回答します。
もし、ドイツへご家族で移住のご予定がある方、駐在のご予定がある方で、私の記事を読んで「こんな学校があるんだ!」と思われた方は、是非この検索方法を試してみてください。
ちなみに、私が他州から引越の際に学校探しをした方法も含めて、私だったらこうやって探すだろうな、という方法ですので、もっと他に効率的に探す方法があれば教えてくださいね。
では、さくっと目次です。
まずは、ドイツの学校システムのざっくりおさらい。
まずは、ドイツの学校システムをざっくり説明します。
州や地域によっては、若干違いがあるかもしれませんが、基本的に以下の通りです。
将来の進路(就きたい仕事、学びたい分野)によって、5年生から各学校に分かれます。
【1-4年生】
Grundschule(グルンドシューレ)。※小学校
州や学校によっては、1-6年生(5-9年生、5-10年生)をGesamtschule(総合学校)としているところもある。
【5-9年生】
Hauptschule(ハウプトシューレ)※基幹学校
※ただ、差別用語にもなり得るとのことで、学校や州によってはGesamtschule(総合学校)、Mittelschule(中学校)と呼称変更している場合も。
※手工業などのマイスターのところに見習い就職し(親方に弟子入りし)、スペシャリストになる道。その後Fachschule(専門学校)に3-5年通いマイスター資格を取る道もある。(これはどこの学校を卒業しても可能かと思います)
【5-10年生】
Realschule(レアルシューレ)※中等学校
大学には行かないがオフィス系職業を学ぶため、卒業後Fachhochschule/Hochschule(専門学校/3年-3年半)へ資格を取る道。
エンジニア、ビジネス、マーケティング、IT関連の専門職を学ぶ人が増えているのだとか。
【5-12/13年生】
Gymnasium(ギムナジウム)※高等学校
大学入学資格(Abitur/アビトゥーア)を取ることを目的とした、進学コース。卒業後は、大学で医学・薬学・法学・言語学などの高度な専門科目などを勉強することができる道。Abiturがないと、大学進学は不可能。Gymnasium卒業後、Hochschule(専門学校)へ行くこともできる。
ドイツのシュタイナー学校の探し方。
ドイツへの引っ越し先が決まっている場合は、まずはGoogleの検索窓に、「Waldorfschule (スペース)〇〇(都市名)」を入力します。
地名欄をドイツ語入力にし、そこにシュタイナー学校(Waldorfschule)があれば、一発で検索結果に出てきます。
例えば、
- 「Waldorfschule Düsseldorf」
- 「Waldorfschule Stuttgart」
- 「Waldorfschule München」
といった感じで、都市名を入れます。検索結果に出てくる学校数が多い場合は、もう少し土地名を絞って検索してみても良いかと思います。自分が引越す先の土地名です。イメージ的には「東京都」と入れた後に「渋谷区」を入れるような感じです。
または、住む土地のホームページに学校関連の情報が掲載されている場合もあります。
ちなみに、他の記事に書いたかもしれませんが、シュタイナー学校は12年間クラスが変わりません。
ですので、ドイツの学校に途中から編入する際に学校探しをする場合、学校の種類(GrundschuleやGymnasiumなど)を検索する必要がありません。
「シュタイナー教育」をしている教育機関を探したいのであれば、「Kindergarten(幼稚園)」「Schule(学校)」を検索ワードにくっつけて調べてみてください。(他にもルドルフ・シュタイナーの提唱した哲学を元にした教育機関以外の施設もたくさんありますが、長くなるので今回は割愛します。)
ただ、ドイツ語を全く話せない子どもが、Waldorfschuleへ途中編入する場合は、編入自体が難しいかもしれません。
なぜなら、公立学校や他の私立学校にあるような、基本的に外国語を母国語とする子どもたちを集めた、グループドイツ語レッスン(公立校/多分無料)や、個人ドイツ語レッスン(有料)がWaldorfschuleには、なかった記憶があります。この辺は学校によるかもしれませんので、各学校に問い合わせてみてください。
また、編入時にWaldorfschuleで行われている第三か国語(地域によっては、ロシア語やフランス語)を勉強していないと、難しいかもしれません。
ドイツのモンテッソーリ学校の探し方。
基本的に、上記シュタイナー学校の探し方と同じです。
唯一シュタイナー学校と違うのは、
- Grundschule(小学校/1-4年生)
- Sekunderstufe I(Mittelschule/中学校/5-10年生)
- Gymnasium(ギムナジウム/中学高校/5-12.13年生)
と、一般的なドイツの公立学校と同じように、進路コースが分かれるところです。
学校によっては、Grundschuleまでしかなく、その後地域の公立学校へ進学したり、遠方のモンテッソーリ学校へ編入したりと、家庭によって様々です。
例えば、「Montessorischule Düsseldorf」で探せば、デュッセルドルフ市のホームページがでてきたりします。
パッと見ても、学校の種類がいくつかあるのが分かるかと思います。
(Städtisches~と記載があれば、公立学校かもしれません。学校に確認してみてください。)
お子さんが1年生からの入学なのか、4年生からの編入なのか、我が家のように6年生からの編入なのか、8年生からの編入なのか、状況は全く変わってきます。ですので、まずは上記を考慮して探す必要があります。(これは公立学校を探す場合も同じですが)
Google検索時には、以下のように検索窓に入れれば、出てきます。
- Montessori Grundschule(スペース)〇〇(地名)
- Montessori Gesamtschule(スペース)〇〇(地名)
- Montessori Gymnasium(スペース)〇〇(地名)
また、一つの学校施設の中に、Kindergarten(幼稚園)・Mittelschule(中学校)・Gymnasium(中高校)が全て入っているところもあります。正確に言うと、Kindergartenのみ別の園舎があり、小学校以上の就学年齢の子どもたちは同じ建物内にクラスがある場合もあります。
なお、余談ですがモンテッソーリ教育の特徴の一つとして、縦割りクラス制度になっています。
1-3年生、4-6年生の6年間は、縦割りです。
1-3年生は通常の小学校で、4-6年生は同じクラスにMittelschuleコースの子と、Gymnasiumコースの子が混ざっています。
ただ、学力や進歩が違う子どもが混ざっているため、ドイツ語・算数・英語はそれぞれのコースに分かれて行われます。
7年生からは縦割りがなくなり、MittelschuleコースとGymnasiumコースに分かれます。
自宅からの距離の確認を忘れずに。
自宅が決まっていれば分かりやすいですが、引越し先が決まっていなくても、ある程度の都市名や地名が分かれば、あとはGoogleマップで距離を検索するだけです。
学校探し含めて、かなり面倒くさい作業にはなりますが、大事な子どもの成長、ひいては子どもの将来をも左右する選択です。
余談ですが我が家の場合、シュタイナー学校から転校を決めた時に、娘の向上心が相当傷ついていたので、学校探しはかなり気合を入れて慎重に探しました。挫折もありました。崖っぷちとはこのことです。
学校をいくつかリストアップする際に、以下を拾っておきます。住所や連絡先は大抵「Kontakt」に記載があります。
- 「学校名」
- 「住所」
- 「連絡先」※電話番号&メールアドレス。(この両方が重要です。なぜなら両方に連絡しないとスルーされることもあるのと、自分の備忘録用としてです。公立学校への問い合わせは特に、です)
もし、学校のホームページ上に「Kontakt」が見つからない場合、縁がなかったと思って私ならスルーします。
なぜなら、ホームページという「学校の顔」に、一番大切な連絡先が記載されていないということは、
- 生徒に来てほしくないか
- 相当忙しくて手が回っていないのか
- 単にそういった重要な項目に気が付かないでいるか
のどれかであり、そんな体質の学校へ大事な子どもを預けたくないからです。(私立校でそれは皆無かと思いますが)
私立校だと、学校から徒歩圏内または近郊に住所がなくても申請できますが、保護者会や各行事、万が一の送り迎えのことを考え、私の場合は車で20分圏内、車で最大30分以内程度の場所で絞り込みました。
公立校だと、基本的に学校から徒歩圏内またはトラムやバス・電車で2-3駅程度のところの住所でないと、申請できないかと思います。通学の利便性や、立地、雰囲気なども、目で確認できれば片っ端からすることをお勧めします。
※余談ですが、公立ギムナジウムの途中編入の際は、元々学校で勉強されているラテン語やフランス語が始まる5年生ならまだしも、我が家のように6年生からの編入は、編入自体断られます。
※参考記事(ドイツ国内の私立学校探し&途中編入で気を付けたいこと。【タイミング&開始時期】)
最後に。
いかがでしたでしょうか。
基本的に、学校名と地名を入れれば、いくつかの学校のホームページが出てくるかと思います。私立校であれば英語表記されているものも多いので、ドイツ語が分からなくても、ある程度の情報収集ができると思います。
ただ、ドイツ語も英語も話すことができなかった場合は、相当大変になりますが、PCのGoogle翻訳機能を使って(翻訳箇所を右クリックして”日本語に翻訳”を押すだけ-windows10)、ざっくり理解することもできます。かくいう私のドイツ語はB2レベル(中級)程度で大したことないです。いまだに理解不能な単語も、ドイツ語表現もたくさんありすぎます。
ただ、どちらにしても、情報収集をし続け、情報を取捨選択し、最終判断をするのはあなたです。私ではありません。
あなたが自分から動いて情報収集しなければ、あなたやあなたのお子さんに最適な環境を用意することはできません。
ですが、ドイツの学校探しを日本語のみで情報収集することには、限界があります。ですので、「日本語だったらこのキーワードで探すだろう」と言う言葉を、そのままGoogle翻訳でドイツ語直訳して、ひたすらリサーチしていただければ、必ず欲しい情報にたどり着くかと思います。
これは、私が過去10年間に何度も経験した崖っぷちを、乗り越えてきた方法です。
あらゆる角度から考えてリサーチしたら、ある時良い情報へと辿りつくかと思います。
ちなみに。
ドイツは、移民も多い国です。旧東ドイツと旧西ドイツの歴史や、敗戦後の経済成長から見ても、地域によって目に見える形で経済格差を目の当たりにすることもあります。その土地に住む人々の考え方や、ノリみたいなものも違います。日本で言うなら、関東と関西、沖縄と北海道の人々の違いみたいな感じです。
公立学校は無料ですが、学校選びは地域色や歴史的背景もそうですが、今だと社会情勢も充分に考慮した方が良いと、個人的には思います。
参考になれば幸いです。