ドイツへ母子移住する際に必ず知っておきたい
ドイツの学校システム。
これについては、お子さんの学業環境はもちろんのこと
お友だちやママ友さんたちとの出会いにも関わってくるので
慎重に選択したいところです。
ドイツの小学生は4年生まで
ドイツの小学生は、基本的に4年生までです。
州や学校によっても若干の違いはあるようですが、
基本的に4年生の冬(9月始まりなので12月)までの成績で
進路が決まります。
5年生からは・・・
- 大学進学を目指すGymnasium(ギムナジウム)※12年生または13年生まで
- 専門学校を目指すRealschule(レアルシューレ)※10年生まで
- 職業訓練を目指すHauptschule(ハウプトシューレ)※9年生まで(Gesamtschule/ゲザムトシューレ、またはMittelschule/ミッテルシューレ)
と、成績や志望職業によって、8-9歳には自分の進路が決まります。
子どもがどの進路へ行くかというのは、実際には家庭の経済状況や、
家庭の教育に対する考え方が色濃く表れるところだなと思います。
移住してからのこの8年肌で感じたのは、
ドイツ(特に南部)は学歴社会であるということ。
上記は、公立学校(学費無料)の基本的な進路ですが
ここ十数年は、私立校を選択されるご家庭は年々増加傾向だそうです。
ドイツにある私立校の種類
東西ドイツ分断の歴史や、移民・難民の受け入れなどもあり
州や地域によっては、学校の教育水準に差があります。
そんなこともあり、国内での私立校の数がぐんと増え
私立校を選択する家庭が増えたそうです。
地域によって私立校は様々なので、一番早い検索方法は
- 「Privatschule 地域名」
- 「Privatgrundschule 地域名」
で検察すると早いかと思います。
ちなみに、ミュンヘンで調べると36件ほどでてきました。
ただ、この中にはビジネス専門学校なども含まれているので
名称からどの学年からの学校かを取捨選択する必要があります。
Grundschule(グルンドシューレ)という記載があれば、「小学校」になります。
それから、5年生からは以下に特化した専門校もあります。
- スポーツ専門校
- 音楽専門校
- 宗派の学校(カトリック教やプロテスタントなど)
上記とは別に、独特の教育理念のもとに教育カリキュラムが組まれている
一貫私立校もあります。
- Freie Waldorfschule(フライエ・ヴァルドルフシューレ=シュタイナー学校)
- Montessorischule(モンテッソーリシューレ)
- インターナショナルスクール(独英)
- バイリンガルスクール(独仏・独日など)
- お城付随のエリート寄宿学校(学校名に”城”を意味する”Schloss”がついている)
- 日本人学校
かくいう我が家も、実はドイツ移住時から私立校を選択しました。
数年前に現在の州に引っ越した際にも、別の私立校を選択しています。
それには長いストーリーがあり、最終的に今の決断に至りました。
私立校を選択した理由
元々の理由は、元夫と元家族全員が私立校を卒業していたからです。
ドイツ移住時には、有無を言わさず彼らの卒業した学校への手続きが進められました。
娘が通った学校は「Freie Waldorfschule(シュタイナー学校)」ですが、
娘が赤ちゃんの頃には、シュタイナー教育についてある程度の知識を
集めて知っていたので、特に反対はありませんでした。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回の記事では、ドイツにある公立学校と私立学校について
ざっくりと書いてみました。
ドイツ語を母国語としない母子移住が長期に及ぶのであれば、
この「教育環境」については、絶対にはずせないテーマかと思います。
もっとも「親子留学」なんて言葉があるくらいですものね。
移住する地域によっては、学校の教育水準が日本とは比較にならないほど
低いところもあるようですし、逆に高いと感じるところもあります。
この8年の間に、ドイツの小中高一貫校で
娘と一緒に濃い経験をしましたので、
次回は私立校のメリット・デメリットについて書こうと思います。