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イースターホリデーの私の役目。ドイツでシンママ、私の場合。

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イースターホリデーの私の役目。ドイツでシンママ、私の場合。

日本に住んでいた頃(もう10年も前の話ですが)、イースターは春の訪れと共にやってくるという認識でした。

それは、私と娘の誕生日が春というのもあり、当時からドイツに住んでいた娘のドイツの祖母が、毎年誕生日プレゼントと一緒にイースター関連のギフトを贈ってきてくれていたからです。

イースター(ドイツ語でOstren)は、十字架に杭打たれ亡くなったイエス・キリストが、3日後に復活し生き返ったという言い伝えから、復活祭とも言われています。(Wikipedia参照)毎年日付が変わる移動祝日になり、カレンダーを確認していないとわかりません。基本的に春分の日の最初の満月の次の日曜日になります。今年のイースターの日曜日は、4月17日でした。

前後して、聖金曜日(Karfreitag)、イースターの日曜日(Ostersonntag)、イースターの月曜日(Ostermontag)が祝日になりますので、間の土曜日もお休みにする店舗も多いです。(オフィスワーカーはそもそも週末はお休みですね。)

そんな4連休となるドイツの今年のイースター。

シンママの私の過ごし方を記録がてら書いておこうと思います。

イースターの最大の準備品。それはチョコレートとギフト。

クリスマスに次いでチョコレートの消費量が多いのが、イースター。

一説によると、ドイツ人の一人当たりの砂糖消費量は年間35kgもあるそうですが、それは間違いなく、チョコレート企業の凄まじい宣伝力が功を奏しているからではないでしょうか。この時期にだけしか出ない可愛いギフト用パッケージを見ると、ちょっとくらいいいか、とギフト用に購入してしまうのは、私だけではないはず。また、イースターエッグ探しの代わりに、卵の形をしたチョコレートもわんさか販売されているので、チョコレートで代用する家庭もあるのではないでしょうか。

ただ、個人的に驚いたことは、チョコレートだけでは飽き足らず、以前娘が通っていた学校の子どもたちは、クラスの何人かはクリスマス並みに大きなプレゼント、それも一つだけではなく、いくつかのプレゼントをもらっていました。久しぶりに祖父母や親戚一同が集まる行事ですし、復活祭を祝うイベントですので、気持ちはわからなくもないですが、贅沢すぎる消費活動に、おせっかいながら子どもたちの将来を憂いたものです。かくいう我が家は、娘へのクリスマスのような大きなプレゼントは、過去も現在もゼロです。

そんな過去10年間、様々な思いの中でイースターのチョコレート(&ギフト)祭りを憂いたものですが、それでもドイツの家族と娘の絆を深めるためにも、元嫁としての私はただ黙って「郷に入れば郷に従え」と、自分のできることを淡々とこなしてきました。(まるで嫁・・)

そんな私がしてきたこととは?

再移住後3年目頃からでしょうか。仕事が軌道に乗って自立した生活をできた頃からずっと今まで、イースターのチョコレートは、私の方でもいくつか用意して事前に元義母に渡しています。

毎年イースターの日曜日の朝食後、森にイースターエッグ探しという「チョコレート探し」をするため、娘と従兄弟たち用のチョコレート準備は、それなりにお金がかかります。大人の数も入れれば7-10人程になる大家族の元義実家、大人はあまり食べないことを考慮してもなお、20-30€ほどの予算だと私は考えていました。全て用意するのは、毎年元義母だと知っていたので、最初の年に用意された量を換算して、大体いくらの予算か計算したことがあったのです。

こうした物品準備は、実は元夫や元義姉たちはしませんが、その代わり彼らは彼らのできること(料理や片付け)をしているので、チョコレート準備は私の勤めと勝手に思っています。

それもそのはず、恐らくドイツの一般家庭と決定的に違うことといえば、私はあくまでも「元嫁」なのと、文化(信仰ー無宗教ですが)が違うので、イースターのお祝いには娘が9歳頃からはずっと参加していません。元義実家からも、娘がママがいなくても良ければそれでいいんじゃないかしら、というスタンスです。

ですのでクリスマス同様、イースターも自分だけの自由時間をもらえる期間でもあります。

ギフトについては、元義実家は大家族ゆえ、孫もひ孫がアメリカやドイツに住んでおり、付随した家族も入れると多人数のため特にありません。

むしろこうした行事ごとの家族の集まりを毎年変わらず続けてくれ、娘が参加できること、時間を共有すること自体が大きなギフトだと思っています。

ここまでが、私のイースター準備です。

イースター休暇の次なる私の役目は、前後の段取りだけ。

そんなクリスマス並みに大きなイベントでもある、ドイツのイースター。

家族で過ごすことが大前提になるので、私が娘のためにすることは、上記のチョコレート準備と、送り迎えの段取りだけです。

ドイツに来た頃は、ドイツ語がよくわからない小さな子どもだった娘も、10年経過すればひとりで電車に乗って祖父母やパパに会いに行くこともできます。ですので、私はある程度日にちが近くなってくると祖父母とパパに電話をして、イースターの予定を聞いて、それに合わせて電車のチケットを購入するだけです。ただ、電車は片道の往路のみです。

なぜかというと、やはりこうした機会を使って、老齢になった祖父母にきちんと会っておきたいからです。会ってお礼が言いたいし、私の近況もいつも気にしてくれているので、話をしたいから。また、年に数回しか事務連絡をしなくてほとんど会わないパパとも、会って娘の成長や近況について話をしたいと、個人的に考えているからです。

片道200kmほどあるので車で2時間ちょっとかかるのですが、まぁでもそれほど遠い距離でもないので、娘が祖父母宅へ行くときは車でお迎えへ行くようにしています。私は日本の母を早くに亡くしているのもあるのですが、これだけドイツでお世話になっている元義両親ですから、もっとたくさん会っておけば良かったと後悔した時には、あとの祭りですものね。

というわけで、今年のイースターは娘の試験勉強もあり、あっという間の2日間で終わってしまいました。

コロナパンデミックの2020年こそ、イースターが無しになったものの、娘の成長と共に祖父母宅で過ごす休暇期間も短くなりました。

最後に

そんなわけで、シングルマザーといえど、娘の祖父母やパパのお陰で、自由気ままに過ごせる時間を定期的にもらえている私。

経済的なプレッシャーや、将来の身の振り方について頭をもたげることはあるものの、日本でのかなりハードなシンママ生活と比べると、それなりに楽してドイツでの子育てができてきたことは、ひとえにドイツの元家族の助けがあったからこそ。

ごく稀に羨ましがられることもありますが、いやいや、紆余曲折あっても、夫婦揃って家族がチームとして運営されていた方が楽ですからね。その辺は、誤解なきようお願いします。

ただ、家族としてのチーム運営が致命的である場合は、私のような生き方もあるので、将来のどなたかのご参考になれば嬉しいです。

シンママ歴14年ですが、紆余曲折を乗り越えて今があります。周りの方々に助けられてここまできました。本当に感謝です。

そして、娘が日本でもドイツでも、明るく元気に健康に育ってくれたこと、たくさんの方々のお陰様です。

嫁としては大成できなかったけれど、一人の人として、お役目を果たしていけるように日々精進です。

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