
※2023.06.25の音声配信要約記事です。
6月はプライド月間。ドイツの街を歩いていると、至るところでレインボーカラーの旗が飾られています。市庁舎やお城、トラムの車両にも小さな旗が掲げられ、LGBTQ+への理解が深まっていることを感じます。
私自身、若い頃からゲイの友人がいたので、LGBTQ+は特別なものではなく、ただの個性の一つとして受け入れていました。でも、子どもを育てる中で「どう伝えればいいのかな?」と悩んだこともあります。
学校での変化と子どもたちの受け止め方
我が家の場合、小学生、中学生、高校と全部違う学校へ通っているのですが、どの学校でもトランスジェンダー希望の子が存在していました。中学生の頃は、クラスメイトで性別変更希望子が休んでいる間、先生がクラスメート全員に事情を説明し、彼(彼女)の新しい名前を受け入れるようになりました。
娘に「クラスの反応は?」と聞くと、「ああ、そうなんだーって感じ。みんな普通に受け入れてたよ」とあっさり。
まるで「国語の授業が算数になった」くらいの感覚で、何の違和感もなく新しい名前を呼んでいました。SNSなどで気軽に入ってくる情報なので、ティーンにとってはある意味「よくあること」なのかもしれません。
私の時代との違いと学び
私が学生だった頃(1990年代)、トランスジェンダーのクラスメートはいませんでした。だからこそ、娘の話を聞いた時、時代の変化を実感しました。現在の当事者たちの実態や、悩みや考えを知るために、日本人ですが、YouTubeなどでLGBTQ+の人たちがどう生きているのかを学びました。
当事者ではない私にできることは、ただ知ること。
そして、親や周囲の人がどうサポートしているのかを知ることでした。
親としてできること
ティーンエイジャーが性別に違和感を持ち、自分の気持ちを親に伝えるのは、ものすごく勇気のいることです。だからこそ「そうなんだね」と受け入れ、変わらず愛情を注ぐことが大切。
ドイツでも日本でもホルモン治療をサポートする家庭もありますが、どんな選択であれ、子どもが幸せになれる道を一緒に考えるのが親の役割なのかなと思います。
もちろん、地域や文化、宗教によってLGBTQ+に対する考え方は違うはず。ドイツでも都市部と地方では違うかもしれません。でも、娘のクラスでは自然と受け入れられていて、新しい名前を呼ぶのも、特別なことではなくなっていました。
未来への希望
プライド月間を迎えるたびに、私はこの変化を思い出します。多様性が当たり前になっていく世界を見届けられるかな。あなたの住む地域ではどうですか?
詳しくは是非ラジオの方をお聞きくださいね。
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